研修で学んだことが1年後も職場で使われている割合は34%です。研修直後の62%と比べると、半分近くまで落ちています。原因は研修の中身の悪さではなく、研修の前後に何を手当てしているかにあります。

定着率は、研修直後から半年でほぼ半減する

学んだことが職場で使われている割合は、研修直後62%、6か月後44%、1年後34%まで下がります。研修そのものの質が低いわけではありません。直後は誰でも実践できますが、日々の業務に戻ると使う機会が減り、やり方を忘れていきます。研修を1回きりのイベントとして終わらせる設計そのものに、定着しない理由があります。

定着を左右するのは「研修中」ではなく「前後」

研修の効果が定着するかどうかは、研修中の教え方だけでは決まりません。伴走支援があるチームの定期利用率は89%、ない場合は54%。対面研修があった場合は84%、なかった場合は70%です。差を生んでいるのは、研修が終わったあとにフォローする仕組みがあるかどうかです。

研修の前後を手当てするという発想

当社は共通研修3回に加えて、部署ごとの業務に落とし込むカスタマイズ研修と、研修後の統括レポートをセットにしています。研修だけで終わらせず、3か月・6か月・1年後の動きまで見据えた設計にしているのは、このデータがあるからです。全社員に一律の研修をするより、使う場面が見えている部署から始めるほうが、定着しやすいというのが現時点の知見です。

出典

研修転移 直後62%→6か月44%→1年後34%:Saks & Belcourt (2006)

伴走支援あり定期利用率89%/なし54%、対面研修あり84%/なし70%:BCG 2025年(10,635名の調査)